形成外科カダバートレーニングに参加して 【形成外科】
2024年1月14日、1月20日参加
京都大学大学院医学研究科形成外科学
本田 彩乃
2024年1月14日および1月20日、京都大学医学研究科クリニカルアナトミーラボ(CAL)にて開催されました形成外科手術手技トレーニングプログラムに参加させていただきました。
専攻医一年目であり、実臨床ではまだほとんどが手術助手の立場である私にとって、自らメスをとり、執刀医の視点で実際の手術をイメージしながら実習することができるこの機会は、大変多くの学びを得ることができました。
普段の手術では教科書で解剖や手技を勉強し臨むものの、実際に手術に入ると、助手の仕事をしながら手術中に生じる多くの疑問を全て解消することは難しく、「教科書で理解していること」と「執刀医として手術ができること」との間に大きな隔たりがあることを痛感していました。CALトレーニングに参加できたことで、自分で手を動かしたり他の参加者の執刀を見学したりしながら、手術経験の豊富な講師に多くの質問ができました。また、講師の方が手術中に工夫している点やアドバイスをポイントごとに教えていただいた上で実践でき、「執刀医として手術ができる」に大きく一歩近づくことができたと感じております。
実臨床では必要最小限の切開で手術を行いますが、本トレーニングではより広い範囲を展開できたため、手術助手の立場からはほとんど見えなかった構造物が、どの場所に、どのような位置関係で、どの程度の大きさで存在するかをしっかりと確認できました。このことから、実際の手術でどの程度剥離を進めると目的の構造物があるか、どの部位の操作に注意を払うべきかを自身の体感として得ることができ、より理解を深めることができたと実感しております。
最後になりましたが、このような貴重な機会を頂けることとなり、御献体を賜った白菊会の皆様、ご遺族の方々に心から感謝を申し上げますとともに、このご厚意に恥じぬ様、これからも日々精進を重ねて参りたいと思います。